Bian et Zhan, 2021 Lucanus shuliniの記載

A new species of Lucanus Scopoli, 1763 (Coleoptera, Lucanidae) from Tibet, China
Cheng-Zhi Bian & Zhihong Zhan, août 2021. Faunitaxys, 9(27) : 1-4 ZooBank: http://zoobank.org/C47D0F7A-CB9A-44A6-AEFD-A1E17EF6D217
 
Lucanus shulini sp. nov. (卞氏深山锹)
 

著者ご本人より許諾を得たので、記載論文の画像も引用しながら、ここに紹介します。

 
名の由来は、第一著者の祖父の名Shulinさんにちなむとのこと。
シューリンミヤマ(ベン/ビエンさんの深山)
 
著者本人としては、スミスミヤマと比較したかったが手元に標本がない!とのことでした。
同所的に生息するリューペンユウと比較してあれば、ひとまず問題はないと思いますが、たしかにスミスに近い種であることは明確ですね。
 
 
山なりになる、内歯などは、まさにスミスの特長!
あと、♀、スミスそっくりに見えます。
♂のサイズはもう少し大型化する種と想像され、実際、そのような大型も昨年、2020年に得られていますね。
 
 
 
本種の最大の特徴は、顎先の二股が、ほとんどないところ。
 
中型以下は、「つるん」としてしまいます。
 
スミスの大型は、顎先がカーブを描いてかわいく遠慮気味な二股になりますw
むしろ、そこにおいては、リューペンユウがスミスっぽくカーブする顎先を備えているなって見えてきます。
 
じつに興味深い。。。
 
新種違いですが、トルコのフィードラーにも似た、顎先ですよねえ。
他人の空似、というやつでしょうかw
 
♀では、口唇部のかたちが異なることが図示されています。
ゲニタリアは、かなりの違いがありますね。丁寧に図示されていてわかりやすいですね。
 
 
あと、著者から画像を数点もらったのですが、やはり小型はコレでした。
「林芝Linzhi」ラベルで、この小さな個体、もってる人いると思います。
 
先にも書きましたが、チェニでもないし、ランでもないし、って思っていたこの小型個体は、
この新種の小型だったんですね~
ようやくスッキリ。
 
スミス自体があまり出回らないので、人目を引きませんが、魅力的な系統だと思います!
シーズン後半に採れる種らしいので、
今期は来るかな~
 
 
Special Thanks, Chengzhi !!!
 
 
 
 
9/1 追記:
 
小さい個体、おそらく「ランミヤマ」の可能性が高い、と著者よりアドバイスがw
ランミヤマは脚が赤くて、微毛の感じが違うと。
シューリンは、黄色い毛で毛深く、その採集地ラベルはそんなに出回っていないとのことです~残念!
 
てことは、ランミヤマ、あんなに小さいのいるんですね。
その個体変異の幅、サイズのレンジ幅、すげ~!
 
 
 
 
 

Author: jinlabo

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