A surprising discovery of a new Lucanus species from Corinthia, Greece (Coleoptera, Lucanidae, Lucaninae)
ギリシアのコリントス地方におけるミヤマクワガタの新種の驚くべき発見
ヨナス・クリストル, ガエタン・フロコン
Deutsche Entomologische Zeitschrift 73(2): 531-541
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Lucanus apollon , sp. nov.
アポロンミヤマ

※著者より画像の掲載許可、頂いております。Thanks Jonas!
Holotype: ♂ GREECE • ♂; Geraneia Mountains, Corinthia, Pisia; 38°01’06.8″N, 22°59’17.7″E; alt. 550 m; 14 Jul. 2025; J. Kristl & G. Flocon leg.; NHMW NHMW-ZOO-COL-0003342.
Paratype: GREECE • 55♂♂; Geraneia Mountains, Corinthia, Pisia; 38°01’08.9″N, 22°59’21.9″E with the collecting area extending up to 150 m SW and 150 m SSW of the coordinates; alt. 540–580 m; 04–08 Jul. 2025 and 13–17 Jul. 2025; J. Kristl & G. Flocon leg.; 1♂ in GNHM, 23♂♂ in JKPC, 31♂♂ in GFPC.
新種の発見:
ギリシア南部コリントスのゲラネイア山地Geraneia Mountainsにおいて、
2025年7月に採集された56頭の雄の標本にもとづいて
新種として Lucanus apollon が記載された。
このショッキングな発見の背景には、ギリシアにおけるクワガタムシ科(Lucanidae)の分布に関する長い間の研究不足があった。
- ギリシアにおける分布パターンについては、これまで十分な研究がなされてこなかった。
大陸部や島嶼部での新記録が近年になって、ようやく報告されている状況である。 - また、一部の種の分布の不確実性、すなわちヨーロッパには5種のミヤマクワガタ属Lucanusが生息しているが、そのうちギリシアから従来報告されていた L. ibericus や L. tetraodon といった種については、存在自体が疑問視・議論されてきた。
- 同様に、分子証拠(COI配列)等によって東アジアの種とは単系統群を形成することが示されているものの、西旧北区に属する Lucanus の間での詳細な系統関係は、いまなお完全に解決(解明)しきれていない。
そのような情勢のなか、この新種の発見は、世界中の動植物やキノコなどの生き物を記録・共有できる、無料の自然観察アプリケーションおよび市民科学プラットフォーム、iNaturalistにおける投稿がきっかけとなって、現地調査が行われたのである。
その意味で、じつにイマドキでUnexpected、空前絶後な新種発見となったといえるだろう!
いやほんと、個人的に、なんというか、ガンダム00の第二期冒頭の場面、
ガンダムエクシアリペアに邂逅したアローズのベテランパイロットの台詞を思い浮かべてしまったよ。
「ソレスタル・ビーイングだとぉぉぉ?? なぜ、今になって現れたぁ!?」w
形態学的特徴:
近縁なL. busignyi, L. ibericus, L. macrophyllus などと比較して、
● 背面が光沢を持つ点(L. ibericus や L. macrophyllus は光沢がない)
● 大顎の先端が二又(bifid)に分かれている点、
● 頑丈な生殖器parameresを持つこと
などが特徴。

生態と分布:
主に地中海の低地から亜山地帯にかけて広がる松林(マツやカシ類が優占する環境)に生息しており、
成虫は夜間に活動(21:00〜23:00)し、街灯に引き寄せられるなどの走光性も確認されている。

また、本論文では
・ギリシア産クワガタムシ属のチェックリストや分布図、検索表も提示されており、
レスボス島やサモス島における新たな分布記録も含まれている。
素晴らしいデザートだよ。
ありがとう。満腹だ。。。




