さて、今日は標本箱のメンテについて。
ドイツ箱のメンテって、みなさまどうなさってるでしょうか?
あくまで「おれ流」ですけど、今日は除湿剤(乾燥剤)について書いていきます。
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まず「除湿剤(乾燥剤)」について。
言わずもがな、標本箱内部の空気をドライに保つために投入するモノ。ドライに保つということは、末永く標本を保存状態を良いなかで保存し続けるという、コレクションの本質的行為なわけです。
煎餅とかお菓子に入っているかの有名なつぶつぶ、シリカゲルの役目と思っていただいてけっこうかと。
おれには必要ないぜ!と、こういった乾燥剤など入れていない人も少なくない多いかと思います。
が、夏場など高温多湿になると、やはり影響は少なからず出てきてしまうことは事実。
展足がくずれる、標本表面に「汗」(もっぱら油分、カビとかもあり得る)が見られる、などなどなど・・・経験のある方も多いかと思います。
まあ、それは、「標本箱投入時に、完全に乾燥しきっていない、腐り気味だった、あるいは汚れていた」という標本自体の問題もあるのですが、湿度の高い日に箱を開けた、雑菌が多く舞っている空間で開けた、といった環境条件もあったり。
つまり、箱に入れたあとの不都合には、いろいろな要素が重なっているわけです。
「完全無菌乾燥状態」で開け閉めというのは現実的に難しい。
そんなこともあるので、除湿のため、ひいては防虫のための何らかのは箱に入れていた方がいい、と個人的には思います。
「おれ流」なので、あくまで個人の経験と感想にもとづくということで御理解いただければと。
まず除湿剤(乾燥剤)の代表的なものを紹介します。
ドイツ箱(大箱を前提とします)のために使うのは、引き出し用の衣類乾燥剤!
ドラッグストアやホームセンターで取り扱っているあれです。
最初にもっとも初期の頃よりあったエステーの「ドライペット」。
オレンジのパッケージでなじみがあるかと思います。
それに「備長炭」をプラスした“上位モデル”も存在します。
中身を見てみると、こんな感じ。さすが「元祖ドライペット」、何度もリニューアルをかさね、パッケージデザインも洗練されてますw
長方形、で剤の入っていない余白、いわゆる「耳」の部分はきっちりとしています。
備長炭のほうは、黒いつぶつぶが見えますね。
個人的には、これらは他と比べて高価なので、普段は使用していません。
備長炭の効果と言われれば、正直・・・
使用するに当たっての「気持ちの問題」というところでしょうか。
つぎ、「水とりぞうさん」!
かの避妊具で有名なオカモト発の乾燥剤。
これも登場はそこそこ古くて、エステーじゃなかったら、これをよく買っていた記憶があります。
エステーに似せてきて、ピンクベースのデザインでした。
個人的に、この「ぞうさん」の絵がなつかしく~
まだ経験が浅いときに、酢エチ〆が浅くて展足中に復活して動き出したミヤマがこのぞうさんに乗っていたのを思い出します(゜Д゜)人人_(゜Д゜)
エステーと比較して、防カビ・消臭成分が含まれているとのこと。
見た目は白くて変わらないといったところ。
次に白元アースのドライUP
いっぺんして、ブルーデザインのカウンター。
けっこう好きですw
これはホームセンターで「2パックセット」で安く販売していたりするので、よく購入していますね。
以下は、使用済みとの比較。
そこそこどろどろになるまで吸います。
よく見ると、パッケージデザイン変わってますね~
こうやってパッケージの変化が分かるほど、変わってく商品たちでもあります♪
まとめで成分比較しますが、他とはちと違って、ダニよけ成分が含まれているもよう!いいと思います。
次、フマキラーの「激乾」
個人的に、ハードローテで、コレばっかり使っています。
フマキラー贔屓というのもあるのですけど、他と比べて「パワフル吸収」なんですね、実感あるほどに。
ちゃぷちゃぷするほどに吸収するので、雑な扱いをすると漏れるほどです。
あと、他社が除湿量約50gとするなかで55gと銘打っているのも、注目!
手持ちの最後に、コレ。
ホーマックとかケイヨーD2とかのDCMホールディングズの「湿気とり」←まんまw
ここら辺引き出し用除湿剤(12入り)の最安値は398円なのですが、そこをずっとキープしているオリジナル商品。
いつも大量に購入しています。
以上、紹介してきた商品をまとめましょう。
エステー 「ドライペット」 |
塩化カルシウム 保水剤 | 約50g |
エステー 「備長炭ドライペット」 |
塩化カルシウム 保水剤 活性炭 備長炭 | 約50g |
オカモト 「水とりぞうさん」 |
塩化カルシウム 保水剤 防カビ剤 消臭剤 | 約50g |
白元アース 「ドライ&ドライUP」 |
塩化カルシウム 保水剤(天然由来成分) 防カビ・ダニよけ剤(ワサビ由来成分) |
約50g |
フマキラー 「激乾」 |
塩化カルシウム 保水剤 防カビ・消臭剤 | 約55g |
DCM 「湿気とり」 |
塩化カルシウム 保水剤 | 約50g |
みなさまの参考までに、メーカー表示では上のような諸元です。
私の現状では、後者3つを使い回しているかなというかたち。
標本乾燥用にフマキラー、ドイツ箱用に白元アース or DCM、って感じですね。
選択条件としてコスト、は大きいですね。
最安値398円を目標に買っていくと、エステーとかオカモトは高い傾向があります。
もちろん特売日などはその限りではないけれども、「エステー備長炭」は間違いなく高級品です!
エステー備長炭を買うならば、ぶっちゃけDCMにプラスして、箱の中に直接炭を置いた方が効果あるのではないかなw
DCMもそうですが、カインズホーム(下使い古しの写真w)とか大型ホームセンターでは、廉価なオリジナル商品もでてますし、剤としてまったく不都合はありません。
いろいろ選択肢も広がりますね。
それから、カメラ用の高級乾燥剤も選択肢としては全然アリだと思っていますし、自分もやってましたし、カッコいいと思います。
ただ、標本は「生もの」なので、安い剤で交換サイクルを早めたほうがコスト的やさしいかと。
そして、除湿剤の配置場所ですが、自分はこんなかんじ。
左右の上側にw
標本を手元側にならべたいので。どうしても左右の上側は、ドイツ箱を持って眺めたときに遠い位置になりますから。
あと、箱を立てることはないので、この位置です。
縦置きにする人はこの位置はヤバいですので、決してマネしないでください!
乾燥剤は下側に置かねば、いくら針を打っていても重力には叶いません。
箱の中が惨状と化します・・・
メンテナンス、次に続きます~。