みなさまこんにちは。
熱にうなされてるワクチン接種2回目の翌日です。
グロッキーでハイなかんじで~まいります~
さてさて、インスタ。
見ていただき感謝。
これまでのストック写真のなかからUPしていますが、そろそろ新規撮らないとなあ~というところ。
海外の人と「イメージを通して」繋がれるのが、インスタのいいところですね。
また「#」で切り取られる世界が広がってるのがいい♪
さて、
今さらですが、書きためていた下書きをUPします。
ビークワ75のミヤマ特集の補足です~ぼちぼちいきましょう。
参照までに、これまでにUPしたビークワ補足記事は以下。
【ビークワ補足05】~ホーウンジャーミヤマ sp. hewenjiae~
【ビークワ補足04】~プロメテウスミヤマ sp. prometheus~
今回は「ラオスミヤマ」、ことマラッツイミヤマについて、です。
この新サイトにそのまま移行してありますが、かつてエキサイトブログの頃の記事に、「不明種」としてUPしておりました。
2008年ですね~
藤田氏のシン・大図鑑では、ラオスミヤマ Lucanus sp. で図示されていました。
つまり、2012年にジリオリ氏によって記載されるまでは、いわゆる未記載種だったというやつです。
一方で、名の読み方について、注意喚起?のようなかたちで以下のようなことも書いたりしてw
もちろん、呼称は自由ですから~
「ラオスミヤマ」でもいいし、個人の判断に委ねたいと思います。
-orum(属格複数形)は慣例的にそのままカタカナにはしない感じなので、個人的にビークワで書いたように「マラッツィミヤマ」でいいかなと思っています。
その後、ドイツのシェンク氏が2015年の雑誌において、マラッツィのベトナムからの記録があります。
それに関連していろいろあったあれこれは書いた通りw
そのとき作ったプレートをあらためて貼ります。
光加減が微妙に「ロマンチック」で、論文のプレートとしてはいまいち不適ですね~恥ずかし~
まずは、ラオス北部 N-Laos の個体群。
加えて、以下に、最近展足して写真に撮っていた個体をざっと並べます。
これはけっこう前の個体たち。
ツヤのあるのや、顎の張り出しがある奴、、、
個体差がありますよね。
あと、本種の特徴として、触覚の末端の片状部が、4節~6節のヴァリエーションがあることが指摘できます。
ラストの個体を見ていただくとわかるのだけど、5節。
そして、
こちらがベトナム-イェンバイ Vietnam- Yen baiより得られた個体群。
ラオスと比べると、大顎の伸び、すなわち頭部の発達具合はこちらのほうがいいように見えます。
また、ボディ、そして脚、というか符節がほんの少し、スレンダーなイメージ。
それから、ラオスの個体群に比較して、触覚片状部の変異が激しいように感じます。
最も初期のプレートなので、傷個体が多いですが、それでも6節・5節の個体が並びました。
今回はベトナムの追加個体の写真を用意してませんが~
1箱数並べると、上記のような傾向が見て取れます。
オマケに、これらプレートと比較用に準備した、サパのキクロマトイデス sp. cyclommatoides from Sapaのプレートです。
まあ、比較するまでも無く、ぜんぜん違いますよねw
マラッツィの存在が露わになると同時に、
【ラオス北東部~ベトナム西部・イエンバイ】の地域からいろいろな個体がもたらされることとなりました。
後日、あらためて考察をくわえますけど、雑感を以下に。
フジタ sp. fujitai ⇒イエンバイと同じ顔で「線が細い」。サパのフジタと比べるとサパの個体群のほうが「造形がハッキリ」している。
フォルモサス sp. formosus ⇒ イエンバィで得られる個体群のほうがラオスのよりも大顎の先端の開きが大きくなり、サイズも大型化、変異に富む。タカクワとは別もの。キクロマトイデスとは発生時期も異なり(キクロマトイデスのほうが遅い)別種であることは明らか。
ツカモト sp. tsukamotoi ⇒ 近年イエンバィで得られる個体群のほうが、ラオス個体群よりも赤く、内歯の出方や大顎の発達がいい。
サパヒメ sp. fukinukiae ⇒ 黒脚がデフォがサパの本種だが、黄脚の個体ばかりでている。少ないながら得られている。
ノビリス sp. nobilis ⇒ いっぱいいる笑 雲南省のディルクやミャンマーのプロスほどの違いは見いだせず。ただ、別種個体群が存在する可能性は高い。
チベタヌス sp. thibetanus ⇒ 一見、黒脚でサパのチベタヌス・カツラ(=フルキフェル)なのだけど、顎の型に中国・ミャンマー系統(=シングラリス)の風味も感じられる。再検討が必要。
セリケウス sp. sericeus ⇒ 原名とタイ、ラオスのオオバヤシ、ひいては中国南部の個体群との境界はあいまいと言わざるを得ず、再検討必要。イエンバィではサパとは異なり黄脚の個体が多い!(デフォは黒)
ビタリス sp. vitalisi ⇒ ラオス側はイマイチ出てこない。イエンバイではサパより個体数が多く、80mmクラスがたくさんもたらされた。
脚が黒か黄かって、大きな違いだと思うのだけど、変異幅の範疇なのか、なんとも難しいところです・・・。
中国とラオスのあいだ、ラオスとベトナムのあいだ、ベトナムと中国のあいだ、マジでここらへんはすごいと思うw
以上、今日はこんなところで。