Lucanus hewenjiae Huang et Chen, 2013
pp. 33-34, Pl. 8
広西壮族自治区の東北部、風光明媚な桂林の北部、湖南省との省境にある猫児山 Mao’ershanより得られ、比較的最近記載された種ですが、流通はほぼありません。
ビークワ編集時には手元に無かったため画像引用のカタチで掲載しておりますが、ようやく入手が叶いました。
ビークワの補完ということで、ここに図示します。
ビークワ75号,29ページでは、Huang & Chen (2013)の記載時のデータに基づいて、最大体長を、「~57.0mm」と記しています。
が、
この個体は63.0mm、早くもデータ更新です。
個体を検するに、さらに大きくなる感じはありますので、同じく広西に産するデューヴェイアヌス(70mmUP)級かもしれませんね。
デューヴェイアヌスに比べると、身体に比べて、大顎の伸びがけっこう控えめ。
緩やかに弧を描く感じと、顎の太さがノビリスの中型の顎に似ていますが、顎先に微妙な違和感。
二股の下側の歯が、なぜか微妙に鋭い。
Huang & Chen (2013)に図示されたパラタイプは、そんなことはないっぽいのだが、うーむ。
おそらく、ここら辺がもう少し大型だと大きく変化が出るところかと想像しますが、どうだろうか。
ボディに関しては、デューヴェイアヌスとあまり変わらない。
気持ち、こちらのほうが、銀白色のうぶ毛がさらっとあるかな~という感じだが、個体の鮮度の問題だと思う。
あと、顎が短い分、全体的にむっちりとした感じがします。
符節は、長く、爪が鋭い。
広西のミヤマは、みな脚が長いですよね。
フォーチュン系ミヤマは、ヒメオオのように、もっぱら「枝」付きな生態なので、そうなのでしょうね。
ちなみに、以前ホーさんのミヤマとして名前について書いた際、
ホー「ウェン」ジャーとローマ字読みましたが、人名なので現地発音に寄せて、ホー「ウン」ジャーと訂正しております。
しかし、広西壮族自治区、
その懐の深さたるや、果てしない・・・。
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