2018年に得られた複数個体のうちのひとつ。
現地より画像オファーをもらって、その時はスルーしたのだが・・・、あろうことか大手町で再会!
「縁だな~」と思って、連れて帰ったのです。
これでもあのオファー写真に映っていたやつらのなかでは、中の大きさだったけどな、まあまあ大きいです。
ツカモトミヤマは、近年、ラオス西部のPhu Phan で得られている個体群が主として流通しているのですが、
彼らは、色味はもとより、微毛の状態も良い。
いわば、鮮度を保ったいい標本。
基本的に全体的に明るい褐色。
脚などは黒く縁取られた黄褐色で、ぱっと見、明るい印象があるのです。
そういったラオス個体に照らすと、このベトナムの個体は、ちょっと暗めの赤褐色である点で、微妙にニュアンスが異なっているように見える。
まあ、おおよそ個体差の範疇であろうし、微毛が擦れて、鞘羽の地の色が目立つように見えるだけかもしれないし、生体を〆る処理も影響して、黒ずんでしまったのだろう、と予想している。
今後、フジタやマラッツィオルムとともに、入荷ラインに乗ってくるかもしれないし、これっきりかもしれない。
いやしかし、ベトナムのYen Bai という土地は、じつに興味深い。
生物の分布には、河川、が結構かかわってくる。山地や河川を分断する、国道、なんかも最重要ファクターだ。
どういう意味でそれらが「重要」か?
そこが、その境界が、彼らNEW face との出会いの場、いわゆる<フロンティア>だからだ。
あの「桧枝岐でのヒメオオとの出会い」を思い浮かべていただければ、それで十分ではないだろうか。
ラオス国境側の高山地帯、つまり、Yen Bai の遠く西側なんかはどうなっているのか。
グーグルで山並みを眺めることはたやすくとも、道無き山は困難だ。
蚊に囲まれヒルに吸い付かれ、病原体に侵され、トラなどの野獣に喰われ、ゲリラに捕まり、地雷で吹っ飛び、、、命がいくらあっても足りない。
空から「ぽつんと一軒屋」を見つけても~たいてい海外の国境付近のそういう場ってのは、法の統治が及ばない、アクションホラー映画(おおかたB級)の舞台である確率は高いと言わざるをえない。
密林で助けてくれる、かのスタローンもシュワちゃんもいないのだ。
以下長くなるので、自粛mmm
ちなみに、ツカモトに関しては、だいぶ前にメモっていたので、リンクを貼っておきたい。