インド北東部アルナチャル・プラデーシュ州のメアレーミヤマ。
プラデーシュ州
タイプ産地の個体群に比べて、幾分「細身」の体型を示す。
加えて、この個体は、70mmにちかい、いわば大型なのだが、大アゴの先端における二又部分の具合が大きく開き、原名亜種にはあまり見られないかたちをみせている。
上からみると、大アゴ先端の開きをつくる下側の歯が、大アゴのラインに沿った下側方向へ向かうため、上から見たときに大アゴに重なって見えない!
そのため、横からみてみると、おわかりになるだろうか。
「普通」の顎型とは雰囲気異なるかたちを見せている!
もちろん原名亜種においても、こういう歯型がいるにはいる。
が、滅多にこのような型は出ないように感じるところだ。
この形態が、この個体だけのものなのか、それとも同地域の大型個体に共通して表れる特徴なのかは、サンプル数を見ていない現状では、なんとも言えない。わからない。この「わからなさ」こそ、ミヤマの魅力、面白さだと思う。
こういうことからも、図鑑等で図示されるように「一種あたり一個体」という条件は、ミヤマを扱う場合、とても酷だということを読者の方々にわかってもらえるのではないだろうか。
「一種あたり、見開き1ページ」
こそ、ミヤマ・スタンダードだと確信してます(マジ
ちなみに、通常のメアレーのイメージが分かるよう、ディディエの挿絵を参考までに挙げておきたい。
(DIDIER, 1949より)