Qi, 2021 四川省産ヒメミヤマ系の新種

Lucanus moae sp. nov., a new species from Sichuan, China (Coleoptera: Lucanidae: Lucaninae)
Zhi-Hao Qi, juillet 2021. Faunitaxys, 9(23) : 1-7
ZooBank: http://zoobank.org/B6A06115-109A-4FD3-994F-DFDAB8C4218B
 
先日紹介記事で書きましたが、

 

著者ご本人より、ホロタイプおよびパラタイプ標本の画像を提供いただきましたので、ここに紹介します!

Lucanus moae sp. nov. (莫氏深山鍬甲)

著者の母様モーさんに献名されたということで、モーミヤマ です。

ホロタイプ
 
 
 
 
論文は7ページにわたる詳細なものになっており、きちっとした感じが好感もてますね!
 
 
特徴の出た大型をホロタイプにもってくるところも、いいです。
 
 
タイプシリーズは、ホロタイプの♂と、小型♂、そして♀の3頭のみ。
 
パラタイプ
 
 
採集データを見ると、標高は2800-2950m、との記載があって、なかなかの高地に生息している種であることがわかります。
 
 
とはいえ、なんとも見た目はフォーチュンミヤマの小型のようで、地味といえば地味。
 
原記載での比較は、四川から遠くはなれた台湾の、キアシLucanus miwaiとダイトンヒメLucanus ditunensis、そしてフォーチュンLucnaus fortuneiです。
 
たしかに、似ているものはといって探すと、意外にいないカタチなんですよね~
だから新種なんだけど!
 
 
脚が黄色い風味が、四川ミヤマ(フェアメール)に近いのかな~と思えば、黒いのもいたり!
頭楯も尖っていないし。
小さい種なのに、なかなか、ヴァリエーションがあるかもです。
 
著者は、Lサイズが出たらいろいろ形態記述も変わってくるだろうと、大型の可能性にふれて論文を締めくくっています。
つまりはこれらをMサイズ~Sサイズというわけですね~
 
個人的にはこれらは高山種なのだろうから、大型はもうちょいサイズ伸びるかもだけど、カタチ的にはこのくらいがアベレージかな~と思います。
 
いや、
ミヤマのことだから、ずきゅんと化ける大型がいるかも?!
 
 
パラタイプ♀
 
♀の胴が、きもち長く見えるのだけど~気のせいでしょうかね?
 
鞘羽の質感ってあるじゃないですか。
コクワとスジクワはちょっと違うみたいな。
ヒメミヤマ系なんだけど、フォーチュンとかとちょっとちがうな~ってそんな感じが写真からうかがえます。
 
 
入手して、実見しないと始りません!
記載間際なのに、早くもネットに多数の標本が出回っておりますね・・・。
 
Special Thanks, Qi !!!
 

Author: jinlabo

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