謹賀新年!今年も宜しくお願い致します。
ただいま、さらなるステージに向けて、記事の移設作業中です! 更新作業がおろそかになりますがご了承くださいませ。
さて、新年のご報告。
新種を記載しました~!
Lucanus gradivus Sato & Zilioli, 2017
イタリアの研究者ジリオリ氏の助力を得、発行です。ベトナム産です。今回は人に献名はしませんでした。三年越し、いろいろな人がかかわったのでね。
名の「グラディウス」は、戦神マルスの添名です。
その姿や顎型が戦神の武装姿を髣髴とさせるところを名に冠してみた、というところ。
あと、火星としてのMarsの赤、本個体の赤褐色の体色にもかけてみたり。
某シューティングゲームは、スペルに「v」が無いのでそこのところ違います。ゲーム名なにやら造語らしいです。
それから、カジキマグロのメカジキの学名は Xiphias gladius といいグラディウスで同じカタカナ表記になりますが~こちらは、アール「r」ではなくてエル「l」ね。「古代ローマの剣 gladius」に由来します。ラッセル・クロウの「グラディエーター」のそれですね。ここらへんはお時間ある方は、Wikiをご参照ください。
いやはや、国内で出したかったんですよ。もちろん。
ただ、『月刊むし』は「基本的には」記載文は受付ないとのことで通っていますし、虫関係の国内の学会は(まあ、こういう分野の常なのですが)アマチュア研究者には、異様~に壁が高いものですから~
土俵を変えて、個人的に懇意にしているイタリアのジリオリ氏との共著というかたちにました。
フジタミヤマに似て非なる本種を同定するために、フジタのホロタイプを図示し、さらに縁あってパラタイプも図示が叶い、比較作業にはこれ以上ないでしょうというプレートができました。
頭の張り出しの末端がとがり~(ノビリスのよう)
顎の張り出しはフジタより弱いのだけど顎がより強烈~(つや&大歯とノコギリ歯の融合部分)
もちろんゲニ(交尾器)も結構違う!
今後の流通がどうなるか楽しみです。
いちど、ここら辺のミヤマは日本語でまとめないとな~と思っています。『月刊むし』受け付けてくれるかな?笑
今年も宜しくお願い致します!
あ、記載文のリンクはここです。
佐藤様
はじめまして。
グラディウスミヤマの新種記載おめでとうございます!
もっと早くにお祝いのコメントを送りたかったのですが、
勇気がなくて遅くなり、申し訳ありません。
こんなにカッコいいミヤマがいることに感動しました。
いつもブログを楽しみに興味深く拝見しております。
ミヤマを通して個体変異の面白さ、標本作成の技術、分類など
標本趣味の奥深さを伝えて下さり感謝しています。
私がクワガタ標本趣味に熱中するための、とても良い刺激になっています。
ありがとうございます。
話は変わりますが、今私はニューギニアのホソアカを中心に収集しています。
意外と分類が進んでおらず、2019年に新種アモエヌスホソアカを初めて記載できました。
新種記載に挑戦したきっかけは、グラディウスミヤマの記載でした。
大いに刺激を与えて下さり大変感謝しています。ありがとうございます。
頭の大きな種なので、ミヤマの魅力と共通するものがある気がしています。
これからもミヤマを通して刺激を与えて下さい!
今後のご活躍を心より応援しております。